わんこと大分県竹田市へ。ヨーロッパの古城のような美しさと、堅牢さを兼ね備えた石垣群が魅力。別名、豊後竹田城や臥牛城とも呼ばれる、難攻不落の岡城跡へ愛犬と登城します。
訪れた日:初冬(12月初旬)
1.原尻の滝から岡城へ
この日は朝から市内にある府内城を見学。お昼に原尻の滝を見て、ラストは岡城へ。

道の駅でお腹も満足。滝の感動が冷めやらぬまま、お城へと向かいまつ

道の駅 原尻の滝からお城までは約7km。車で10分ほどで到着します
Googleナビであれば設定場所は『岡城 駐車場』か『竹田市大字竹田2761番地』と入力。なお、東側から(竹田発電所)の道は細くて車は入れないので、西側から向かうようにお願いします。
駐車場へ
駐車場に着いたら、総役所跡にある受付で入城料金を支払ってから登城します。


なんか城下町にもいろいろあって、ブラブラと街歩きも楽しそうでつね

うんうん。城下町も魅力的だね
この時「時間があれば立ち寄りたいね」と気楽に話していましたが…こちらの城郭、めっちゃ巨大で見どころも多く、散策するのに結構な時間がかかります。
入城料金は大人300円
駐車料金は無料
駐車場にRVパークあり(2500円)
場所 史跡岡城跡 駐車場 地図 Map
公式 HP RVパーク RVパークsmart

入城料金も安く駐車場も無料!このあと感動しまくる私からしたら、もっと高くてもイイと思います😁
お城好きにたまらない!巨大山城

山城はその名の通り、自然の地形を生かした山岳に築かれた城郭で、平城に比べると、どうしても規模が小さくなる傾向があります。しかし、こちらの岡城はその常識が見事に覆る、圧巻の石垣群が残る巨大な山城となっています。


日本三大山城は登城済みですが、石垣群の規模はこちらの岡城が一番ダイナミックでスゴいと思いました!
※日本三大山城…高取城・岩村城・備中松山城

あくまでもママの主観でつが、城好きの方も思わず唸る城だと思いまつ
2.いきなり始まる石垣と断崖絶壁
受付から入口となる大手門跡に向かうのですが、スタートからすでに見どころ満載。


力をアピールするために用いた大きな鏡石。城内にもあるので楽しみー

まるにピントを合わせたので、でっかい鏡石は写ってませんけど…😁
断崖絶壁とARガイド
阿蘇山の火砕流でできた、岩山の上に築城されている岡城。早速、その様子がよく分かる、断崖絶壁が目の前に現れました。


あっそれ、在りし日のお城の姿が、スマホで見れるアプリだよ。城マニアのママは想像力で楽しむけど😁

ワロタ。この時、アプリがあるの知らなかったって正直に言いなちゃい
登城後に知った『岡城時空散歩』というARアプリ。江戸時代の姿をCGで再現していて、スマートフォン越しに画像が映し出されます。また、お城を解説した音声ガイドを聞くことも可能です。
公式 ARアプリ岡城時空散歩について


まだ、城内へ辿り着いていないのに、すでに私は感動しちゃってます

城好きママはすぐ感動する😂
左手は断崖絶壁。反対側の道沿いには、竹細工のお店やお土産屋がありました。

3.わんこと岡城へ登城!
登城口から長い坂道を登り大手門跡へ。


大手門へと続く坂道には、不思議な形状の石垣がずっと続いていまつ

そうそう。通称『かまぼこ石』と呼ばれていて、どのように作られたか不明で、岡城にしかない珍しい石垣
大手門跡
お城の顔ともいえる、入り口の大手門。防御力はもちろんのこと、美を意識した作りで、海外のお城のような見た目が特徴。


アニメのワンシーンにも出てきそうな、オシャレな雰囲気がカッコイイ


ねえねえ、足元のコレは何?

門扉の戸車が通る車敷だよ。横に礎石もあって、重たい門があったぽい

元々大手門は南東向きにありましたが、熊本城へ向かう藤堂高虎が立ち寄った際、朝日が当たる方向に門があると戦いで不利になると助言したため、こちらの西側に改修したと伝わります


ママは感動しておりまつ


むむむむ。大手門で感動しすぎて、全然前に進んでない気がちまつ…


今さらですが、岡城はワンちゃんも一緒に登城して大丈夫なんでつか?

あー、お城に夢中になってて忘れてた。うん、岡城は犬連れOKだよ!
私たちが登城した日も、ワンコ連れの方がいらっしゃいました。広い城内も一緒にお散歩しながら見学が可能なので、愛犬家の方にも人気のお城だと思います。
岡城は日本の宝とも言える貴重な遺構。城内では必ずリードを着用し、糞尿の処理を含め、しっかりとペットマナーを守って登城するようお願いします。また、犬が苦手な方への配慮も忘れずに!


だはは。今日は府内城と原尻の滝へ行ったあとだから、ちとお疲れかな
4.西の丸へ
大手門から左手に進み、城内でもっとも広い曲輪がある、西の丸へと向かいます。

隠居した三代目藩主、中川久清公が住む御殿として造営された西の丸。後に政務機能も集約されたため、城内で最も広い場所となっています


入り口には大階段があったり、屋敷跡があったりと見応えたっぷり!
物見台跡


周りの山々も見渡せる高台へ

中川民部屋敷跡
三代目藩主中川久清の息子、中川久旨の家系が住んでいた屋敷跡を礎石にて再現。

中川覚左衛門屋敷跡
さらに奥にあるのが家老の中川覚左衛門屋敷跡で、建物の床面が復元されています。

周辺の石垣と埋門


埋門らしき石垣を発見!


感動しすぎてコケないように、しっかりと足元にもご注意くだちゃーい
賄方跡と紅葉
山城の城郭ということもあり、自然が魅せる四季折々の美しさも見どころのひとつ。


ちょうど紅葉の時期だったので、落ち葉の絨毯がとてもステキでした
春は桜、夏は新緑、冬には雪景色と、四季折々の美しさを魅せる岡城。どのシーズンに訪れても、きっと忘れられない風景がアナタを待っています。

ねぇねぇ…このペースだと、全部ご紹介しきれないのでペースアップ!


たしかに。あまりにも楽しすぎて時間を忘れていたのでペースアップ!

よくよく考えると、まだ半分も見ていないことに気づいた私。ここまでの曲輪(西の丸側)だけでも、ひとつのお城を散策したくらいの見応えがあります。
5.三の丸&二の丸へ
ここから三の丸、そして本丸に向かうまで、さらに断崖絶壁の石垣が続きます。


うわわわ、高い所はちょっと怖いので、まるはスリングに戻りまつ

了解!実は私も高所恐怖症なので、端っこは歩かないようにしました
岩山の城郭で高所も多く、足元にはお気をつけを。大切な遺構を守るため、当時と同じで柵はありません。今の素晴らしい景観を後世に残すためにも、安全を第一に見学するようにお願いします
西中仕切跡と太鼓櫓跡
三の丸、二の丸へと向かうまでの最も重要な場所に位置する、西中仕切跡の石垣。

城内で最も狭い区画。真っ直ぐに進めない直角に曲がった通路。当時は貫木門があり、本丸を守るために、まさに防御力最大とした場所です


当時、もしココを通れと言われたら、泣きたいくらいの圧を感じそう

ビビりやでオチッコちびるかも
二の丸
藩主の愉しみや客人をもてなすための、月見櫓や御風呂屋などの建物があった場所。


確かに。ココに月見櫓を建てた理由がなんとなく分かる。雅やかですね
瀧廉太郎像

少年時代をこの地で過ごした滝 廉太郎。岡城をモチーフに作曲した『荒城の月』は、わが国で初の西洋音楽の歌曲といわれていて、土井晩翠の素晴らしい詩と共に、日本の音楽シーンにとって重要な曲であり私も大好きな一曲です。

夭逝の天才音楽家、瀧廉太郎。23年の短い生涯でしたが『箱根八里』や『お正月』に『花』など、誰もが心に残る名曲を生み出しました。


耳をすませば、下の国道からは『荒城の月』のメロディが聞こえまつ
岡城に並走する国道502号線には、車が走るとメロディーが聞こえる道路があります。また、駐車場から南に行くと、ピアノや楽譜のオブジェ。街中には少年期を過ごした屋敷が瀧廉太郎記念館として公開されています。

6.本丸跡へ
二の丸内にある休憩所の後ろに、最も重要な区画である本丸の石垣が見えてきます。


ピアノは自由に弾くことが可能です。休憩所にはトイレもありました
本丸

時は文治元年、大野郡緒方荘の武将である緒方惟栄が、源義経を迎えるために築城されたと伝わる。その後、豊後国守護大友氏の支族、志賀氏が修復と拡大を重ねて居城に。そして豊薩合戦では島津軍から猛攻を受けますが、城主の親次はこれを撃退、秀吉から感状を与えられます

なんと城主は18歳。難攻不落の城として、その名を天下に轟かせました

所領没収となった大友氏の退去により、重臣の志賀親次も岡城を去ります。その後、入城した中川秀成が岡城主となり、城郭は総石垣へと大改築、主要な曲輪や大手が完成しました。
7.ラストはかつての正門へ

岡城は本丸がゴールではなく、まだまだ見どころがあるので下原門跡へと進みます。


おっ、まるちゃんやるねぇ。それでは、奥の下原門跡までレッツゴー!

道中、二重の石垣や清水門跡に米倉跡、荘嶽社跡や廟所跡など見どころたくさん

あら?門につながる通路の画像や説明、コンパクトにまとめまちたね

だってさ、本丸から下原門跡まで400mもあるので、これまた広い😁
下原門跡
いよいよ、お城巡りもフィナーレ。かつては岡城の正門でもあった下原門跡に到着。



清正公の指示で正門は西側へ。さらに藤堂高虎が煮詰めた感じでスゴイ

城作りの名手が関わる…そりゃ難攻不落の名城と呼ばれるのも当然でつ
緒方惟栄、志賀氏、13代続いた中川氏と、さまざまな城主が改築を重ねたことにより、規模も大きく強固となった、800年もの歴史を持つ岡城。あくまでも私の感想ですが、3つぐらいのお城を見た感覚に陥るほど、山城としては巨大な城郭だなと思いました。
8.まとめ
私たちは3時間ほど滞在。奥の下原門跡を見て回るには最低でも90分、ワンコとゆっくり散策するためには2時間は必要だと思います。

大分県竹田市にある岡城をご紹介しました。城郭の面積は約100万㎡、東京ドーム22個分もの広さがあり、運動量の多い大きなワンちゃんでも大満足すること間違いなし。ぜひ皆さまも難攻不落の山城として知られる城郭へ、愛犬と一緒にお出かけしてみてはいかがでしょうか♪



