わんこと宮崎県日南市へ。小京都のような風情ある城下町が残る、飫肥藩の伊東氏が築いた飫肥城跡と、歴史資料館を犬連れで巡ります。
訪れた日:初冬(12月初旬)
1.神社巡りから飫肥城下町へ
この日は朝から青島神社と鵜戸神宮を巡り、旅のラストは飫肥城に登城します。


鵜戸神宮から日南フェニックスロードを走り、飫肥城へと向かいます

宮崎市から都井岬を結ぶ、日向灘を望む青い海とフェニックス並木が人気の海岸道路。青島神社から鵜戸神宮、そして飫肥城下町を巡る方にオススメしたいドライブルートです。

海沿いの波状岩も見どころで、記憶に残るダイナミックな景観に感動!
飫肥城観光駐車場
鵜戸神宮から飫肥城までは18kmほど。日南フェニックスロードを走り、立石海岸を過ぎたあたりで飫肥の方向へと進みます。


鵜戸神宮からは30分ほどで到着

観光にピッタリの広々とした駐車場で、無料なのがありがたいでつね
2.わんこと飫肥城跡へ
駐車場を出て大手門通りへ。ちなみに御城印は案内所で販売していたので先に購入。


飫肥城へ繋がる大手門通りは、普段このように静かな場所なんでつが…

この日は、たまたま警察隊の発足式と子どもたちの演奏があり、お城に入るためにはパレードが終わるまで待っている必要がありました。

パトカーとか白バイも見れて、園児の演奏も感動したので結果オーライ

これも旅の醍醐味でつね
飫肥城 大手門


後ろに見えているのが、城郭への入口、お城の顔でもある大手門です
木造渡櫓で本瓦葺きの重厚な造りを持つ大手門。お城を訪れる人々が最初に目にするシンボル的な建築物で、廃城令により明治初期には取り壊されていましたが、樹齢100年以上の飫肥杉を4本使用し、1978年に復元されました。

城内へ
重厚で立派な大手門をくぐり、城内に入ると、飫肥城跡の説明板がありました。


たっ確かに。石垣に囲まれた枡形虎口のような構造で多数の狭間から狙われている…てか、まるちゃん。お城の楽しみ方が分かってきたね😁

沢山のお城に行ったから、楽しいかは別にして危険な場所は知ってまつ


ママの城好きは十分伝わりまちた。時間がないから先に進まないと!

城郭を見ると興奮しちゃって調子に乗ってしまった。よし先に進もう

なお、まるはお疲れ気味なので抱っこしていますが、飫肥城跡は犬連れOK。ワンコと一緒に歩いて散策が可能です。
愛犬とのお散歩が楽しめる飫肥城ですが、リード着用は必須で、大切な史跡を守るためにも糞尿の処理は必ず行いましょう。また、城内には子どもたちが通う小学校もあるので、しっかりとペットマナーを守って散策するようにお願いします。

石垣と土塁
飫肥城には石垣だけでなく、土塁も残っていて、当時の姿を偲ぶことができます。

飫肥城の土塁は戦国時代から江戸時代にかけて築かれ、防御の重要な役割を果たしました。最初は簡素な防御施設でしたが、島津氏との争いを経て強化され、江戸時代には飫肥藩伊東氏の居城として維持されたことにより、土塁の保存状態も良く、今でもその姿を残しています。
しあわせ杉と飫肥杉
杉の木が多い城内には「しあわせ杉」という、4本の木が四隅に立っているパワースポットとして有名な場所があります。

しあわせ杉は、高さ約30メートル、樹齢100年以上の杉の木で、中心に立つと幸せのパワーを感じられる場所です。フォトスポットとして人気があり、願い事を祈ると叶うとそうな…


それにしても…なんで城内には、たくさんの杉の木があるんでつかね?

おおっ!いい質問ですね
飫肥城に杉の木が多いのは、飫肥の気候と地形が杉の成長に適していたこと、江戸時代に飫肥藩が杉の植林を奨励したためです。飫肥杉は高品質で、船材や建築材として重宝され、藩の重要な収入源となっていました。現在でも飫肥城跡や城下町に多くの杉の木が見られます。

3.わんこと!?飫肥城歴史資料館へ
百名城のスタンプを押すため、しあわせ杉のすぐ近くにある飫肥城歴史資料館へ。


そして入口に入ると…受付スタッフの方から「ワンちゃんもご一緒にどうぞ」と奇跡のようなお声がけが!

マジでつか!やったー
資料館は抱っこやスリングであれば愛犬と一緒に入場できます。ただし、犬が苦手な方もいらっしゃるので、人との距離を保つなどのご配慮をお願いします。また、その日の混雑具合もあるかと思いますので、必ず入口でご確認くださいませ。


うん。ママもドキドキ


ちなみに伊東氏って誰でつ?

おっ、いい質問ですねー


スゴい武将だったんでつね。たしか鵜戸神宮や青島神社で見たような…

そうそう。この地の藩主として社寺の保護や造営を熱心に行っていたよ
飫肥藩の歴史資料約220点を展示

伊東家は藤原氏南家の子孫であり、800年の歴史を持つ由緒ある家柄。19代祐兵公が1587年に秀吉から飫肥城を賜って以降、明治4年まで14代の城主がこの地を拠点としていたことから、甲冑や刀剣、武具、古文書など、飫肥藩ゆかりの品々がたくさん展示されています。


当時の女性の暮らしぶりが分かる、化粧道具などの展示もありました

実際に重さが体感できる火縄銃もあり、建物自体はコンパクトですが、展示も多く見どころたっぷり。犬連れで見られることも相まって、歴史好きな私たちは大興奮!そして、まるちゃんはというと…


まるはネムネムモード😁なので、ゆっくりと見ることができました
癒しの森!旧本丸
資料館を見たあとは旧本丸跡へ。


おや、急に写真がプロっぽい?

時間的に暗かったので、いい感じに写った本丸の写真をお借りしました
旧本丸跡に天守が建つことはありませんでしたが、藩主・伊東氏の居館や政庁があったようで、戦国時代から江戸時代にかけて重要な役割を果たしました。しかし、江戸初期に起こった度重なる地震によって地割れが発生し、本丸は現在の小学校がある場所に移転となりました。
4.松尾の丸&ワンコと入れる施設
私たちは時間がなく行けませんでしたが、松尾の丸には復元された御殿があります。

江戸時代の藩主の御殿を再現した松尾の丸は、1979年に建築された書院造りの建物。構造には御座の間、茶室、御寝所、湯殿、台所、御蔵が含まれ、特に湯殿は国宝・西本願寺の飛雲閣を模した造りとなっています。

実は私たちもワンコと入れるとは思っていなくて、後ほど知りました

調べたら、他にも犬連れで入れる施設がありまちたのでご紹介ちまつ

さらに有料施設となる『小村寿太郎記念館』や『豫章館』、『商家資料館』に『旧山本猪平家』なども抱っこすればワンちゃんと入館OK!(各有料施設に確認済み)なので施設を巡りたい方は、先ほどの『飫肥城歴史資料館』と『松尾の丸』と合わせて全て入館できる【由緒施設共通券】の利用がお得です。

施設もワンコWelcomeなので、歴史好きな愛犬家には嬉しいポイント
各施設内も愛犬と一緒に見学できますが、必ず決められたルールを守り、吠えさせないなどペットマナーを大切に。また、他の方との距離を保つなど、犬が苦手な方へのご配慮もお願いします。
ほとんどの施設が抱っこでワンコ入館OK
有料施設を巡るには共通券がオススメ
【大人だと3施設以上見るとお得に】
共通券大人800円(学生を除く)
【大学・高校生600円/中学・小学生350円】
購入はチケット販売所か各窓口にて
公式 飫肥城下町保存会
5.城下町で街歩き&食べ歩き
江戸時代にタイムスリップしたような、歴史ある街並みも飫肥城下町の魅力のひとつ


飫肥城を見学後、九州の小京都とも言われる城下町へと向かいました

城下町には150mほどの美しい水路が流れていて、優雅に泳ぐ錦鯉たちと合わせて人気の観光スポットになっています。


あはは、それお笑いコンビの錦鯉のネタ…あっ鯉さんが集まってきたね
酒谷川に囲まれた静かな城下町を散策。私たちは時間がほとんどなくて、お城の近くだけでしたが、本町商人通りまで行くと多くのお店があって食べ歩きやお買い物が楽しめます。


食べ歩きをするの忘れてた!

そういえば、駐車場の近くにお店があったような?まだ間に合うかな…

郷土料理 おび天蔵


おっ!やってたー。飫肥名物といえば、こちらのお店が有名だそうです


ママ!説明よりも早く買ってくるのでつ。百聞は一食にしかずなのでつ

だはは。まる流のことわざ、上手いー。じゃあ急いで買ってくるね


閉店時間ギリギリでしたが、おび天をゲット。早速いただきましょう!


表面の色が濃い目なのは、味付けに黒砂糖を使用しているからそうです

味噌と醤油も隠し味でつ。ご飯のお供にも、おやつにもイケちゃう旨さ
旅のシメに“飫肥のソウルフード”を食べて、まるも私も大満足。そろそろ帰ろうかなと思い、ふと上を眺めると…


石垣からニョキッと生えている、不思議な形をした木々にもビックリー

スゴい生命力を感じまちた
お得に巡れる『あゆみちゃんマップ』
お城巡りに有料施設、街歩きに食べ歩きと、すべてを満喫したい方に引換券が付いた散策マップの購入がオススメです。


『あゆみちゃんマップ』は、駐車場のチケット販売所にて購入できます
6.まとめ
私たちは2時間ほど滞在。時間がなく資料館や城下町にはあまり行けなかったので、全部見るには3時間、食べ歩きを含めると半日あると安心です

宮崎県日南市にある飫肥城をご紹介しました。九州の小京都ともいわれる城下町は、まるで江戸時代にタイムスリップしたかのような雰囲気。ぜひ皆さまもワンちゃんと見学できる施設が多い飫肥城へ、愛犬と一緒に歴史探訪の旅にお出かけしてみてはいかがでしょうか♪


