香川県にある“こんぴらさん”の愛称で親しまれる金刀比羅宮へ。1368段の石段を登り幸運をゲット!表参道では散策を楽しむ犬連れ旅。
訪れた日:霜秋(11月下旬)
1.琴平町のこんぴらさんへ


参道の裏手にあるTimesに駐車。周辺には駐車場がたくさんありました

金陵の郷
駐車場の隣には酒蔵を当時のまま残した、お酒の歴史が学べる「金陵の郷」があって、参道へ通り抜けることができます。


天狗が休息したと伝わる、酒づくりの守木「御神木の楠木」だそうです

樹齢推定は鎌倉時代だって!
大樹は水が沢山必要なことと、楠分限(楠木はゆっくりと成長して大木になることから、小利を積み重ねて着実に資産を増やすこと)を願い、酒造りの守木として崇められているそう。

隣には店舗や資料館がありますが、建物内なのでワンコはお外で待機しましょう


確かに。お土産にお酒を買いたいけど、重たいので帰りにしましょう!

お土産いうてもママが飲みまつ😁
2.一之橋公園からスタート
金陵の郷を見学したら金刀比羅宮には向かわず、あえて反対方向の一之橋公園へ。


提灯いっぱいのフォトスポットでパシャリ📷️して、神社へと歩きます

橋を渡るとレトロな商店街。コロッケが人気の平岡精肉店がありまつよ
表参道口


左右の通りも商店街でつ。めっちゃ美味しそうなニオイちまつよー

突き当りの山が金刀比羅宮。まずは参拝へ!食べ歩きは我慢しましょう

表参道を歩く
表参道を歩いて金刀比羅宮へと向かいます


うどんのおダシの香りがちまつ⋯

お土産店や飲食店の前で動かなくなるワガママ犬を抱っこして進むママ

森の石松が目印、創業明治15年の老舗店。焼き立ての饅頭やおせんべいが人気で、お土産にピッタリのお品も数多く取り揃えるお店です。

帰りに寄りましたが、体力をつけたい人は登る前に食べるのもオススメ
一之坂の鳥居と狛犬
113段目には鳥居と備前焼の狛犬が参拝者をお出迎え。ココまで緩やかな坂道ですが、一之坂からは勾配がキツくなります。


なお、魅力的なお店に気を取られ、1段目でパシャリ📷️するの忘れた⋯

ママも食いしん坊でつからね
参道の1段目は、アカボシ珈琲店(テラス席犬連れOK)というカフェが右手にある場所なので、皆さんは記念撮影をお忘れなく⋯

灯明堂と釣灯籠
一之坂を登ってすぐ左手にある、重要有形民俗文化財。江戸時代(1858年)に島の大工さんによって建てられた建物だそう。


私たち庶民はもちろん、こんぴらさんは漁師さんからの信仰も厚く、瀬戸内海の島々も含めた人々から寄進されたと書いてある。160年以上も前の建築物⋯何気なく通り過ぎているけど、凄すぎる!


まる!ちょっと階段を登るのが速すぎて、ママがついていけないぞー

掃海殉職者顕彰碑と琴陵宥常銅像
294段目まで登って、もうすぐ大門。こちら付近で気になる場所を見つけました。


参道から少し入った場所にひっそりと佇む、宥常宮司の像がありまちた

海の人命救助で知られる、日本⽔難救済会の礎を築いた宮司さんだよ
第19代宮司の琴陵宥常さんは海上安全を祈願するかたわら、私財を投じて水難救済制度の必要性のために奔走しました。その心は今の宮司さんにも受け継がれているそうです。


説明板に掃海母艦「はやせ」主錨と書かれていまつ。掃海母艦って何?

すごく簡単に説明すると、海の安全を守る司令塔みたいな艦のことだよ
掃海母艦「はやせ」は阪神淡路大震災などの災害任務に加え、自衛隊創設以来初となる海外での任務を行い国際平和に貢献。艦は31年もの長きにわたり活動、地球約20周分の航海を終え退役となりました。平和と海の安全を祈るため、参道の近くに錨が奉納されています。


掃海作業中に殉職した方の功績を称えるため、奥に顕彰碑がありました

それって戦時中の話でつか?
それが⋯戦後のお話。終戦後の日本近海や港には機雷が7万個近く敷設されており、これを取り除かなければ海の安全は保たれません。そこで航路啓開隊員の方々が6年余にもわたり、機雷の除去を行いました。その際に不幸にも79名が殉職。それはまさに命がけの任務であり、この偉業をたたえるとともに、後世に伝えるため、掃海殉職者顕彰碑が建てられたそうです。

食べ歩きを忘れるほど勉強になりまちた。でも、なぜ参道にあるの?

それは金刀比羅宮が海の護り神として信仰されているからだと思うよー
3.金刀比羅宮 大門
高松藩主松平頼重から寄進された大門へと到着。ココからいよいよ神域へと入ります


大門を抜けると白い大きな傘の下で、加美代飴が売られていまちた

うんうん。五人百姓と呼ばれ、700年の歴史がある飴屋さんなんだって
桜馬場と鳥居

4.ワンコとお詣り「こんぴら狗」
桜馬場を進むと階段が多くなってきます。私たちは頑張って奥社まで行く計画です。


あっ今さらでつけど、まるは参道を歩いてきたけど大丈夫なんでつか?

金刀比羅宮は「こんぴら狗」っていう風習が有名でワンコも参拝OK!

江戸時代には「お伊勢参り」をはじめ、全国にある社寺へ参拝することが大流行。しかし徒歩がメインの時代、旅は一生に一度の夢と言われるほど、そう簡単に行けるものではありません。そこで、旅に慣れた人に参拝をお願いする「代参」と、ワンコが飼い主に代わってお詣りする「こんぴら狗」という風習が生まれます。

あっ、それって犬が代わりに行く、伊勢の「おかげ犬」も有名でつね

うん。食費や初穂料のお金を持って犬が…治安と人の良さに驚きです!

おみくじやグッズも用意されているほど、ワンちゃんWelcomeな金刀比羅宮。古くから「こんぴら狗」としての風習が受け継がれ、今も多くのワンコたちが神社を訪れているそうです。
ワンコ同伴OKの金刀比羅宮ですが、犬が苦手な方への配慮も忘れずに。しっかりとマナーを守ってお詣りしましょう。


小型犬で階段が多く厳しい時は、抱っこして登ってあげてくだちゃい

うん。でも抱っこも危ない時があるので、スリングが楽ちんでオススメ

運動量の多い中型犬以上であれば階段も問題ないかと思います(むしろ人の方が大変かも)。小型犬であればワンコが疲れたら抱っこでも良いですが、両手が自由になるリュックタイプやドッグスリングが人にも犬にも安心安全です。
旭社
628段目の旭社は、帰りに参拝する習わしのようなので、まずは御本宮を目指します


割愛しましたが、手前には表書院や祓戸社、火雷社などもありました

オシャレなカフェもありました!ちなみにテラス席はワンコOKでつ😁
案内通りに行くと帰りもコチラに戻ってくるので、そのまま御本宮に向って大丈夫です。
5.金刀比羅宮 御本宮へ
賢木門
長曽我部元親が寄進。柱が逆さまだったので逆木門という名でしたが、「逆」の文字が良くないとのことで変更されたそう。


あの有名な民謡「金毘羅船々」の歌詞にも出てくる話で、ちと感動した
金毘羅信仰 忘れちゃいけない
シュラシュシュシュ
長宗我部元親 神罰恐れて
逆さに建てたる 賢木の門
御前四段坂


賢木門をくぐると、神宮や皇陵の遙拝所や真須賀神社があり…なぜか空気感が変わりちょっと緊張しました

スピリチュアルに疎いママなので信用しないけど、確かに違う気がちた
御本宮
785段目、海抜251mの場所にご鎮座する御本宮は、大物主神と崇徳天皇が御祭神。

一條天皇の勅によって、1001年(長保3年)に改築されたと伝わっています。しかし、それ以前の情報がほとんどなく、社殿の創建時期については不明。以降は元亀4年の改築、元親による再営、松平頼重による改築と続き、明治11年に改築し今の社殿になったそうです。

創建時期が不明なことに、逆にロマンを感じて神秘的だなと思いました
展望台
御本宮の前には大きな広場があって、讃岐平野が一望できる展望台になっています。

右手に讃岐富士。それにしても香川には円錐形の山が多い印象があります。なんか不思議だなって、いつも思います。

余談でつが…階段を登ってきましたが、実は1段だけ下りがあるんでつ
御本宮に登ってくるまで階段の数は全部で786段。しかし語呂が786であまり良くないので、1段だけ下りを作り、785段としたそうです。

悩む…786。確かに良くない印象。皆さんもー1段の階段を忘れずに!
6.金刀比羅宮 奥社
御本宮から右手に進むと鳥居があり、先には奥社の厳魂神社が御鎮座しています。


ガンジス川の鰐が神格化した仏教守護神の金比羅。インドの山と同じ名の象頭山。不思議な謎がいっぱい!

樹林には大昔の遺跡があるみたい。神代より続く琴平山の信仰の証でつ

厳魂神社(奥社)
参道の白峰神社や常磐神社、菅原神社にお詣りして、いよいよラストとなる奥社へ。

金毘羅信仰の礎を築いた厳魂彦命を祀る奥社。厳魂彦命は戦国時代の人物で、和漢神仏を学び、高野山で修行を積み、金刀比羅宮の再興に献身し最後に「死して永く当山を守護せん」と言い残し、天狗になったとされています。

お社は御本宮を見守るように御鎮座。厳魂彦命のパワーを感じ、ココまで導いていただいたことに感謝。

1386段目の場所にある、こんぴらさんの守り神の奥社。大門から1時間半、御本宮からは30分ほどかかりますが、疲れも忘れるほど超越的な場所なので、ぜひこちらも一緒にお詣りくださいませ。
7.帰路に記念撮影とお守り購入
奥社からの帰路。こんぴら犬として記念撮影をして、御神札授与所で御守りを購入。


こんぴら狗としての大義が果たせたのか、ちょっと凛々しく感じました

今もこんぴら狗の風習を大切にしてくださる神社とこの地の人々に感謝

こんぴら狗のキーホルダーが付いた、幸福の黄色いお守りを購入しました。

こんぴらさんは階段が多く、時間もカロリーもかなり使いますが、たくさんの神様のパワーがあり、人も犬も疲れを忘れて心が安らぎます。こんぴら狗という風習もあって、愛犬家の人が訪れたい神社ナンバーワンだと私は思いました。
こんぴら狗の風習を守るため、ワンちゃん連れの方はルールやマナーを大切に。
8.旅のラストは食べ歩き


はいはい。食べ歩きですね。ママもお買い物が楽しみなのでレッツゴー
中野うどん学校 てんてこ舞い

うどん作りが体験できる中野うどん学校が手掛けるお店。テラス席はワンコ連れOK!


好きなうどんにお好みのトッピングを選んで食べる、セルフのお店です


これ絶対うまいやつ~♪
こんぴらプリン

インスタ映えするデザインが目を引く、洋菓子専門パテシエが手がけるプリン専門店


これ絶対うまいやつ~♪
ことひらテラス


おつまみにスイーツと、小腹が空いた時にぴったりのオシャレなカフェ

白壁に漆器のオブジェが超キュート。おいりソフトが人気だそうでつ

9.まとめ
私たちは朝10時に到着。奥社までお詣りして参道をぶらり巡り、帰りは15時。なので滞在時間は5時間ほど。ゆっくりと見るには半日ほどの時間が理想かなと思います。

香川県の琴平にある“こんぴらさん”として親しまれている、金刀比羅宮への旅をご紹介しました。こんぴら狗という風習もあり、わんこWelcomeな神聖パワースポットで、人も犬も幸せいっぱい。ぜひ皆さんも大切な愛犬と一緒に、「一生に一度はこんぴら参り」の旅にお出かけしてみてはいかがでしょうか♪