わんこと世界遺産・高野山を1日で巡る旅。まずは巡礼の第一歩として、弘法大師として知られる空海を高野山へ導いた「みちびきのご神犬」伝説が残る丹生都比売神社へ、愛犬と参拝します。
訪れた日:陽春(4月中旬)
1.わんこと1日で巡る高野山の旅
まると和歌山へ、高野山と丹生都比売神社を巡る旅にお出かけ。まずは旅の計画をご紹介


高野山と合わせて、まずは手前にある丹生都比売神社へお詣りするルート

どちらも1日で巡る計画なので、道の駅で車中泊をして、朝から行動しまつ
道の駅 かつらぎ西(下り)
私たちは名古屋方面から名阪国道と京奈和自動車道を走り、前日の夜に「道の駅 かつらぎ西(下り)」へ到着して車中泊。早朝に出発し、丹生都比売神社までは20分ほど。さらに神社から高野山までは40分ほどの道のりです。

私たちが利用した「道の駅 かつらぎ西」は、高速道路に併設されたパーキングエリアのような造り。表の駐車場に入ると一般道出口には行けず、次のICまで走ることになり遠回りになります。そのためPAに入ったら一般道の出口へ向かい、裏手にある駐車スペースを利用する方がスムーズに一般道へ出られます。

周辺に「紀の川万葉の里」や「柿の郷くどやま」など他の道の駅もありまつ

うんうん。他にも神社近くのRVパークもおすすめ!後ほどご紹介しますね
2.丹生都比売神社の駐車場へ

道の駅からは国道480号線を高野山方面へ走り、「世界遺産・丹生都比売神社」の案内看板が見えたら左折します。
参拝者第一駐車場
左折して5kmほど走ると、駐車場に到着します。途中には細い道やカーブもあるので、車の運転にはご注意ください。


安全運転で無事に駐車場へ到着!

車は第1駐車場に停めました。すぐ近くには第2駐車場も用意されています
3.わんこと丹生都比売神社へ
車を駐車場に停めたら、神社はすぐそこ。


ホントだ!第1駐車場から鳥居が見えるね。さぁ、神社へ向かいましょう♪

神域への扉、両部鳥居


うんうん、神域に近づいてきからね
天野の里に静かに佇む、丹生都比売神社の外鳥居。その姿は、左右に控柱を持つ両部鳥居と呼ばれる独特の造りです。朱色の鳥居を前にすると、まるでここから先が神々の住まう別世界への入口であるかのよう。さあ、この鳥居をくぐり、神秘に満ちた丹生都比売神社へ参りましょう。

輪橋と鏡池
鳥居をくぐり、神域へ。そこには鏡池があり、朱色の神橋が架かっています。


うんうん。神様が通る道で、さらに鎌倉時代にも橋が架かっていたそうで…
伝承によれば、この橋を奉納したのは豊臣秀吉の側室・淀殿。現在も橋の石の土台には、淀殿が奉納したとされる石が使われています。
大きく弧を描くその姿は、まるでこちら側の世界と神域をつなぐ橋のように感じます。


ねえねえ…なんで淀殿が奉納したの?

おっ、良い質問~。それは後ほどご紹介。実は神社には不思議な伝説が多々あり、池にもこんな話が残っています

輪橋の下に広がる鏡池には、不思議な伝説が残っています。
人魚の肉を食べて不老不死になったという八尾比丘尼(やおびくに)。この地を訪れた際、水面に映る若いままの自分の姿を嘆き、鏡を池に沈めたと伝えられています。
そして江戸時代、池をさらったところ、なんとその鏡が見つかったのだとか。鏡は御神宝となり、今も和歌山県立博物館に保管されているそうです。

伝説の鏡が、実際に池から見つかった――。なんともミステリアスな話です
禊橋と中鳥居
神橋をさらに進むと、「禊川」と呼ばれる小さな小川が流れています。

「禊川」に架かる、朱色の小さな「禊橋」。この橋を渡ることで、清らかな水で身を清める神道の作法「禊」と同じように、心身を清めるお祓いの意味があるといわれています。さらに、この橋には秘密が。橋の柱の上にある擬宝珠(玉ねぎのような形をした飾りの部分)の中には、祓いの力を持つとされる水銀鉱石「辰砂」が納められているそう。
ご神殿へ進む前に、橋を渡って身を清める――。そんな意味を持つ神秘的な橋です。


ここまで来てあれですけど、わんこも一緒にお詣りして大丈夫なんでつ?

あっ!大切なことなので、空海を導いた犬の伝説と合わせてご紹介しますね
4.犬連れ参拝OK!みちびきのご神犬

平安時代の初め、真言密教の道場を開く地を求めて旅をしていた弘法大師・空海。大和国の山中で出会ったのは、白と黒、二匹の犬を連れた不思議な狩人でした。狩人に導かれ、二匹の犬の後を追って天野の地へ向かうと、丹生都比売大神が現れます。そして、狩人が狩場明神(高野御子大神)であることを明かし、空海に神領である高野山を授けたと伝えられています。

この物語は平安時代の説話集『今昔物語』や、高野山の創建縁起である『金剛峯寺建立修行縁起』などにも記されています。その伝説を今に伝えるように、丹生都比売神社では白と黒の紀州犬の親子「すずひめ号」と「大輝号」が奉納され、現代の「みちびきのご神犬」として活躍。毎月16日の月次祭で一般公開されています。
※ご神犬の体調などにより、公開が中止となる場合があります。最新情報は公式SNSをご確認ください。

今も丹生都比売神社では、わんこをご神犬として大切にされているんでつね

うん。だから、わんこ連れでの参拝が認められています。そして他にも…


ここまで、犬のことを大切にしてくれている神社…これは感謝しかないでつ

うんうん。だから、むしろしっかりとペットマナーを守って参拝したいね
神社のご厚意により犬連れでの参拝が認められているとはいえ、境内は神域であり、当然ですが排泄は禁止です。必ずリードをつけ、粗相が心配な方はマナーパンツを使用するか、抱っこやスリングでの参拝がおすすめ。また、お社や依代などの近くでは、小型犬であれば抱っこするなど、神域であることを忘れず、神様に失礼のないように参拝しましょう。
まだある!ご神犬伝説ミステリー
わんこと参拝できる丹生都比売神社には、ほかにも不思議な伝承が残されています。

時は戦国時代、高野山に織田信長が攻め入った際には、ご神犬が現れて軍勢を追い払ったという話が伝わっています。さらに、高野山の麓から大阪・河内長野周辺にかけて、悪い魔物を退治したという伝説も。そして、和歌山県かつらぎ町にある「皮張石」には、狩場明神の狩りにお供したご神犬の足跡とされるものが、今も残されています。

他にも数々の伝説が残っているので、詳しくは⇩公式サイトをご覧ください
5.わんこと丹生都比売神社・楼門へ


禊橋から中鳥居をくぐり、手水舎で身を清めたら、いよいよ楼門へ進みます
楼門
世界遺産にも登録、国の重要文化財に指定されている、室町時代に造られた荘厳な楼門。


うんうん、たしかに大きくて入り切らない。では引いた写真でご紹介します

楼門はとても大きく、美しい朱塗りの煌めきが神々しい。さらに写真で見るよりも、実際に見るとその姿に圧倒されます。1700年以上の歴史を感じ、この地が神聖な場所であることがよくわかります。


まるとお詣りできたことも含めて、神様に感謝の気持ちをお伝えしました

6.お導き!? 「花盛祭」と女神様

ねえねえ、本殿前でなにか始まりまちた。いつもと雰囲気が違うっぽい?

ホントだ!何だろうね?

どうやら春の大祭「花盛祭」に向けて、巫女さんたちが舞の練習をしていたようです。言われてみれば、駐車場には普段はいない警備員さんもいたし、境内も美しいお花で飾られていて、なんだかいつもと雰囲気が違うなと感じていました。

春の花々が咲き誇る時期に行われる「花盛祭」は、御祭神・丹生都比売大神に春の花をお供えし、春の訪れを祝いながら、国家の安泰と人々の幸福を祈願する春の大祭です。午後には、中世に和歌浦の玉津島神社へ神輿を渡した「浜降り神事」にちなみ、神輿の渡御行列も行われます。

たまたま訪れた日が「花盛祭」で、偶然のめぐり合わせだったんでつね!

うん。それに祭り前の早朝だったからこそ、普段とは違う準備の様子を見ることができ、なんだか「お導き」を感じるような、貴重な体験となりました
花盛祭当日は第1駐車場が閉鎖され、交通規制も行われます。ほかの祭典行事も含め、訪問前に公式ホームページでチェックしておきましょう。

でも、なぜお花を飾るんでつ?

おっ、良い質問ですね。それは、ご祭神と深く関係があるのかなと思います
四社明神と女神
四柱の神様をお祀りすることから、「四社明神」の名でも呼ばれる丹生都比売神社。

本殿には一間社春日造の四殿が並び、室町時代に造替された社殿は、国の重要文化財に指定され、世界遺産の構成資産にもなっています。四柱の神様は、災厄を祓い高野山の総鎮守として崇敬される女神・丹生都比売大神をはじめ、弘法大師を高野山へ導いた高野御子大神、五穀豊穣や食物を司る女神・大食都比売大神、航海や財運、芸能を司る女神・市杵島比売大神が祀られています。

春の訪れを祝うお祭りなので、春の花を飾るというのが、まずひとつの理由かなと思います。そしてもうひとつ、丹生都比売大神は女神様。さらに四社明神のうち、三社が女神様。あくまでもママの推測ですが、もしかすると、こうしたこともお花を飾ることと関係しているのかもしれません。
7.佐波神社や御影堂跡など
境内には四社明神のほかにも、若宮や佐波神社などが祀られています。

修験道の足跡
神仏習合の地としても知られる丹生都比売神社。修験道としても深く関係しています。

多宝塔と御影堂跡
神社の東の端、深い木々の中に、ひっそりと案内板があります。平安時代、高野山の復興に尽力した天野検校・雅真が建立した「多宝塔」と、北条政子が建立した「御影堂」の跡です。どちらも明治時代の神仏分離で取り壊され、現在はその跡が残されています。

さっきの橋は淀殿で、こちらは北条政子。やはり女神さまと関係があるの?

おっ、良い質問ですね~
もちろん、丹生都比売神社は四社明神のうち三柱が女神様ということもあり、古くから多くの女性の信仰を集めてきました。さらに、高野山が女人禁制だった時代には、女性たちにとって高野山の信仰に触れることのできる場所でもありました。こうした背景から、北条政子や淀殿など、多くの女性から篤く信仰されたのかもしれません。

8.神社近く!わんこ連れOKの施設
美しい田園風景が広がる天野の里。わんこ連れでも利用できるお店をご紹介。

①AWESOME PIZZA HACHIMORI
豊かな自然に囲まれたキャンプ場にある、本格ピッツァが楽しめる人気のお店です。イタリアンシェフが生地からこだわって焼き上げたピッツァをテイクアウト!テラス席はわんこ連れOKなので、のんびりとした空間で熱々ピッツァがいただけます。

予約や営業日等の詳細は上記ホムペ、もしくはInstagramをご覧ください
②天野和み処 Cafe 客殿
趣のある古民家を利用した、天野の里の和み処。天野米をはじめ、地元の野菜や果物などを使ったランチやスイーツ、コーヒーが楽しめます。テラス席はわんこ連れOKなので、自然を感じながら愛犬と一緒に食事を楽しめます。

土日祝などの休日は混み合う場合が多いので、事前の予約をおすすめしまつ
③niwacafe amano
絶品のランチとスイーツがいただける、上天野にオープンしたカフェ。店内1テーブルのみ、わんこ同伴OK!火曜日・水曜日のみの営業。ホームページはなく、公式情報はInstagramのみとなっています。

古民家を改装した、めっちゃオシャレなカフェ。事前予約も可能でつ
④中野さんちのキャンプ場・RVパークほたるの郷
車中泊で和歌山を楽しむ拠点に便利なキャンプ場。丹生都比売神社まで約5分、高野山までも約20分とアクセスが良く、車中泊はもちろん、わんこ連れで泊まれるバンガローもあります。テントサイトやBBQ施設もあり、すぐそばを流れる川では水遊びや釣りも楽しめます。

前日に前入りして、こちらでのんびり過ごしてから向かうのもおすすめです
その他!パン屋さんと農産物直売所
店内には入れませんが、犬連れでもぜひ立ち寄りたいお店をご紹介。ひとつめは「パンとCafé 思季うらら」で、天然酵母で発酵させたこだわりのパンが購入できます(人気店のためパンは午前中にゲットしましょう)。続いては神社の目の前にある「天野の里物産直売所 ようよって」。新鮮な地元の食材が購入できる直売所で、うどんなどの軽食もあり、お外のテラス席でいただけます。どちらのお店も営業日が限られているのでご注意くださいね。

神社の公式サイトにも紹介されているので、チェックしてみてくだしゃい
9.まとめと所要時間
朝8時過ぎに到着。そこから40分ほどかけて参拝しました。神社のみであれば、1時間ほど見ておくと、ゆったりと参拝できるかと思います。

和歌山県のかつらぎ町にある、丹生都比売神社をご紹介しました。弘法大師を導いたご神犬伝説が残る神社なので、ワンコ連れの方には、ぜひとも訪れてほしい神社です。また古来より、高野山へ参詣する前には、こちらの神社にまずはお参りするのが習わしとされています。ぜひ皆さまも高野山へ向かう際は、わんこと一緒に丹生都比売神社にお詣りしてみてはいかがでしょうか♪
参拝を終えて、次は高野山へと向かいます。



