わんこと世界遺産・高野山を1日で巡る旅の本編。丹生都比売神社へお詣りしたのち、いよいよ弘法大師が開いた真言密教の聖地・高野山へ。前編では大門と壇上伽藍を犬連れで巡ります。
訪れた日:陽春(4月中旬)
1.わんこと1日で巡る高野山の旅
まると和歌山へ、高野山を巡る旅にお出かけ。まずは前回のおさらいから。

朝一番にご神犬伝説が残る丹生都比売神社へ立ち寄り、お詣りをしまちた♪

うんうん。弘法大師を高野山へと導いた伝説に触れて、次の目的地へ出発!

2.わんこと歩いて巡る高野山

標高1,000m級の山々に囲まれた山上盆地に広がる高野山。弘法大師空海が開いた真言密教の聖地として、1200年以上にわたり多くの人々の信仰を集めてきました。山上の町並みには数多くの寺院が点在し、自然と一体になったような神秘的な雰囲気も高野山の魅力。そんな歴史と自然を感じながら、わんこと一緒に高野山を巡ります。

なんと高野山にある寺院は100以上!さらに食べ歩きスポットもありまつ

うんうん。私たちは1日旅なので、有名なスポットを中心に巡る計画です♪


これは…けっこう歩きそうでつね

そうだね。では次に、それぞれの距離や駐車場などを紹介していくね
なお、今回の前編では「①大門」と「②壇上伽藍」を中心にご紹介します。
各エリアの距離と駐車場

西にある「大門」から「奥之院」までの距離は、トータルで4km弱。1か所に車を停めて歩くとなると、往復で8km近く歩くことになります。歩けない距離ではありませんが、私たちはまず「①愛宕第1」に駐車して「大門」を見学。その後、車で「②金剛峯寺第2」へ移動し、そこを中心に徒歩で巡るルートにしました。

なお、高野山の駐車場は、ほとんどが無料で利用できるのでありがたいでつ

高野山の駐車場は、ほとんどが無料で利用できます。歩くのがちょっと大変という方は、車で各エリアを移動するのもおすすめです。

大型連休やお盆、紅葉の時期は、公共交通機関の利用を促されるほど周辺の道路も渋滞します。犬連れなら混雑期を避けるのが安心ですが、どうしても連休などに訪れる場合は、朝10時までを目安に駐車場へ到着し、車は移動させず徒歩で巡るのがおすすめです。
高野山は無料の駐車場が多い
一の橋駐車場は有料です
公式 高野町デジタルマップ
PDF 高野山内駐車場マップ
【高野町公式・PDFにて開きます】
わんこと訪れるおすすめの季節
標高800mに位置する高野山は、平野部と比べると5~6度ほど気温が低いのが特徴です。


ホントだ!訪れたのは4月中旬。桜が咲いていて、とてもキレイでした♪
公式サイトなどでも、5月・10月・11月を「最もよい」、3月・4月を「よい」としており、気候の良い春と秋が観光に適しているとされています。夏も平野部に比べると涼しいですが、犬連れなら暑さや天候を考慮し、春か秋に訪れるのがおすすめです。


比較的涼しい高野山ですが、冬は寒さ厳しい山上となることをお忘れなく!

春でも肌寒かったので、気温をしっかりチェックしてお出かけしましょう♪
高野山のわんこルールと服装
観光地として人気の高野山ですが、弘法大師空海が開いた真言密教の聖地であり、多くの寺院がある厳粛な場所でもあります。建物内を除くほとんどの場所を愛犬と一緒に巡ることができますが、聖地であることを忘れず、しっかりとマナーを守ることが大切です。


壇上伽藍や金剛峯寺など、わんこと一緒に巡れる場所もたくさんあります
私たちがこれから立ち寄る寺院は、基本的に犬連れでの参拝がOKです。広い境内も、愛犬と一緒に歩いて散策することができます。


二人以上で訪れて1人は愛犬と待機。交代で見学するのがベストですね♪

20万基を超えるとされる墓石が並ぶ、奥之院の参道も犬連れOKです。ただし、最も神聖な場所「弘法大師御廟」には、わんこは入れないため、御廟橋までとなります。

奥之院も、御廟橋の前まで一緒に行けるなんて、とてもありがたいことでつ


うんうん。弘法大師さまの寛容なお心を忘れずに、ぜひ巡りたいと思います
寺院のご厚意により犬連れでの参拝が認められている高野山ですが、しっかりとペットマナーを守ることが大切です。神聖な場所である境内での排泄は避け、粗相が心配な方はマナーパンツや抱っこで見学されることをおすすめします。また、人が多い場所ではリードを短く持つなど、犬が苦手な方への配慮もお願いします。

そして…犬だけでなく、“人”も厳粛な場であることを忘れずに。参拝の仕方はこちらをぜひご一読くださいませ♪
3.わんこと大門へ
それでは高野山巡りがスタート。まずは愛宕第1駐車場から、歩いて大門へ向かいます。


駐車場から大門までは、400mほど。


うんうん。車が来ると危ないから、まるちゃんは抱っこで行きましょうー
大門に最も近いのは「お助け地蔵前駐車場(無料・32台)」です。少し離れた場所には、トイレも併設された「大門南駐車場(無料・200台)」があります。土日や連休など、周辺道路が渋滞して駐車場に入るのも大変なときは、こちらを利用するのもおすすめです。大門までは500mほどで、どちらの駐車場も町内に入る前のルート沿いにあるため、比較的混雑を避けやすいです。

南峰堂本舗
大門の手前にある老舗の和菓子屋さん。

参道を歩く人々がひと休みする茶屋として始まった「南峰堂本舗」。大門前に店を構え、大正時代から酒まんじゅうを作り続けている老舗です。自家製餡を使った酒まんじゅうをはじめ、草餅を餡で包んだあんころ餅や、焼餅と草餅を組み合わせた大門力餅など、素朴でやさしい甘さのお菓子が並びます。

早朝だったので、まだ開店前でちた…

あら残念。でも街歩きのカロリー補給にもおすすめなので、ぜひお越しの際は立ち寄ってみてくださいませ。
大門のすぐそばにあります
焼き餅(2種類)と酒まんじゅうが人気
場所 南峰堂本舗 地図 GoogleMap
金剛峯寺 大門
町並みが続く通りを突き当りまで歩くと、高台に巨大な大門が姿を現します。


めっちゃ大きな山門が見えてきまちた

高野山の入口にそびえる、朱色が鮮やかな「金剛峯寺 大門」。高さ25.8mを誇る五間三戸の重層門で、迫力あるその姿は高野山の玄関口にふさわしい佇まいです。かつて女人禁制だった時代には、この大門が高野山の境界とされ、女性はここから先へ入ることができませんでした。

現在の大門は1705年に再建されたもので、1986年の解体修理を経て、白色から現在の朱色へと姿を変えています。正面には弘法大師の「同行二人」の信仰を表す聯も掲げられています。

左右には金剛力士像(仁王さま)が安置されています。高さ約5mにもなる巨大な像は、東大寺南大門の仁王像に次ぐ国内屈指の大きさを誇り、江戸時代の仏師・康意と運長によって造られた重要文化財です。手に持つ「金剛杵(こんごうしょ)」は仏敵を退ける武器とされ、高野山を守護しています。

さすが密教の聖地・高野山の入口を守る総門。その圧倒的な迫力に、驚きと同時に感動すら覚えます。高野山を訪れたら、まず最初に見ておきたい場所だと思いました。
無料で拝観できます
トイレあり
国道側から撮影する際は車の往来に注意
場所 金剛峯寺 大門 地図 GoogleMap
角濱ごまとうふ総本舗飲食部
大門を見学してから愛宕第1駐車場へ戻る途中、ちょっと寄り道して食べ歩き。


ただのソフトじゃないぞぉ。なんと「朝しぼり豆乳ソフトクリーム」!

それ絶対にうまいやつ~♪
大門から徒歩数分の場所にある、こちらのお店でひと休み。懐石ランチやカフェメニューが人気で、厳選した白ごまと吉野本葛、岩清水を使った「角濱のごまとうふ」も味わえます。私たちは朝早かったのでソフトクリームをいただきましたが、暖かい時期には犬連れOKのテラス席でランチを楽しむのもおすすめです。また、高野山で有名なごまとうふは、お土産にもぴったりですよ♪


近くに本店と小田原通りにもお店があり、旅の予定に合わせて立ち寄れます
4.金剛峯寺駐車場から歩く
愛宕第1駐車場から、金剛峯寺第2駐車場へ車で移動。次は壇上伽藍へと向かいます。


カーブの途中、奥まった場所にある駐車場なので、見逃しにご注意ください


駐車場には、高野山観光情報センターもあるので旅の拠点にぴったりでつ
こちらの駐車場近くには金剛峯寺前🅿️や霊宝館🅿️もあります。どちらも高野山エリアの中心に位置しており、さほど距離は変わらないので、徒歩で巡る予定の方は空いている駐車場にとめましょう。
普通車71台駐車可(無料)
金剛峯寺前🅿️や霊宝館🅿️も近い(無料)
トイレもあり
場所 金剛峯寺 第2駐車場 地図 GoogleMap
キュート♪小坊主の石像
中門に向かう道中、ちょっとした発見。


あっ、あれは何?


高野山を歩く人々の心を癒している、居眠りする小坊主のかわいい石像😁

これは隠れたフォトスポットでつね
高野山味噌本舗みずき
駐車場から300mほど歩くと、やがて中門が見えてきます。その先、40mほどのところに気になるお店があったのでご紹介します。

宝暦7年(1757年)創業、高野山で唯一という自家醸造の味噌屋「高野山味噌本舗みずき」。昔ながらの味噌をはじめ、金山寺味噌や梅・くるみなどを使った味噌も並び、お土産にもぴったりです。店内にはイートインコーナーもあり、サンドウィッチマンさんが食べていたという金山寺味噌のおにぎりなども販売されています。ただし、イートインコーナーの営業日が限られているので、開いていたらラッキー♪

イートインコーナーはお休みでしたが、お大師さま伝承ともいわれる「金山寺味噌」をお土産に購入。お家に帰ってから食べてみましたが、めっちゃ美味しかった♪豆腐やきゅうりなどにつけるのはもちろん、そのままご飯にのせて食べるのが最高の幸せでした。
5.わんこと壇上伽藍へ
駐車場から300mほど歩くと、やがて大きな中門が右手に見えてきます。
壇上伽藍 中門

高野山の入口を守る大門に対し、こちらは壇上伽藍の入口に建つ「中門」です。弘法大師空海が高野山を開いた819年に始まる歴史を持ち、これまで幾度も再建されてきました。1843年の大火で焼失した後は礎石だけが残されていましたが、高野山開創1200年を記念して2015年に再建。現在の中門には四天王像が安置され、壇上伽藍を守っています。

中門には、四方を守護する四天王像が安置されています。外側に立つ持国天と多聞天は、1843年の大火を免れた江戸時代の像。一方、内側の広目天と増長天は、2015年の中門再建に合わせて新たに造られました。さらに、内側の二体の胸元には、それぞれ象徴的な昆虫が刻まれています。広目天にはセミ、増長天にはトンボが彫られ、セミは明瞭さや理解、トンボは目標に向かってまっすぐ進む姿を表しているとされています。
なお、中門をくぐると神聖な境内が広がり、重要な建築物が立ち並びます。境内へはわんこも一緒に歩いて入ることができますが、建物内は犬連れ不可。粗相にも十分ご注意ください。


はいはい。まるは抱っこで見学😁
壇上伽藍は、右回り(時計回り)に巡るのが一般的とされています。中門をくぐったら、金堂を拝観し、続いて御社や山王院、根本大塔などを右回りに巡っていきます。
金堂
中門を通ると、目の前には金堂。

壇上伽藍の中心に建つ「金堂」は、高野山真言宗の総本堂。弘法大師空海が高野山を開いた当初に建立されたと伝えられ、1200年以上にわたり高野山の信仰を支えてきた、まさに聖地の中心ともいえるお堂です。現在の建物は7度目の再建で、1932年に完成。中門をくぐった先に堂々と姿を現すその佇まいは荘厳で、長い歴史を歩んできた高野山の重みと、お大師さまから続く信仰の深さを感じさせてくれます。
六角経蔵

壇上伽藍にある、六角形の珍しい建物「六角経蔵」。鳥羽法皇の皇后・美福門院が、法皇の菩提を弔うために書写した「紺紙金泥一切経」を納めるために建立されたと伝わります。現在の建物は昭和9年(1934年)に再建されたもの。基壇には把手(取っ手)があり、建物をぐるりと回せるようになっています。一周すると、一切経を読誦したのと同じ功徳が得られるといわれています。

賢いワンちゃんが、飼い主さんと一緒に歩いて回っていて感動ちまちた♪
御社と山王院

山王院は高野山の地主神をお祀りする「御社」の拝殿として建てられたお堂。御社は、弘仁10年(819年)に弘法大師空海が山麓の天野社から丹生明神と高野明神を勧請し、高野山の鎮守としてお祀りしたのが始まりとされています。御社には「一宮・丹生明神」「二宮・高野明神」「三宮・総社」の3つの社殿があり、現在の社殿と山王院はいずれも文禄3年(1594年)に再建されたものです。


おっ良い質問ですね~。
空海と神仏習合
弘法大師空海は、仏教だけでなく、日本古来の神々も大切にしていたとされています。
過去の信仰を否定するのではなく、そこにあるものを受け入れ、柔軟に取り入れていく。そんな空海の考え方を知ると、高野山にお寺だけでなく神社もあることが、少し分かったような気がします。
よくよく考えてみれば、お墓参りは仏教、初詣は神社と、私たちも自然に神仏習合を体感しています。そんな日本らしさの原点が、ここ高野山にもあるのかもしれないと思うと、より深く高野山を感じることができました。

ママが高野山に来て感動していることはよーくわかりまちた😁 次行こ!
西塔

西塔は、弘法大師空海の伽藍建立計画をもとに、高野山第二世・真然大徳によって建立された塔で、現在の建物は天保5年(1834年)に再建された高さ約27mの多宝塔です。

西塔もすごいけど、近くにあった杉の木に、なぜか足が止まりました。


ママ…文章長いよー😁次行こ!
御影堂

もとは弘法大師空海の持仏堂として建てられたお堂で、後に空海の肖像を安置したことから「御影堂」と呼ばれるようになりました。高野山でも特に重要な聖域とされ、かつては限られた人しか入ることができませんでした。現在も通常は堂内に入れませんが、特別な法会の際には外陣を一般参拝できる機会があります。
三鈷の松

御影堂の前には、瑞垣に囲まれた「三鈷の松」があります。この松には、弘法大師空海が唐から帰国する際、真言密教を広める場所を求めて三鈷杵を日本へ投げたところ、後にこの松に掛かっているのを見つけたという伝説が残っています。三鈷杵と同じく三つ葉の松だったことから「三鈷の松」と呼ばれるようになり、現在では落ちた三つ葉の松葉を縁起物として持ち帰る人もいます。

みなさんが地面で探していたのは、三つ葉の松葉でした。私も探そう!

根本大塔

弘法大師空海と真然大徳の二代にわたり、816年から887年頃にかけて建立されたと伝わる「根本大塔」。真言密教の根本道場のシンボルとして建てられた、日本最初の多宝塔様式といわれる建物です。堂内には大日如来を中心に四仏や十六大菩薩などが配置され、立体的な曼荼羅の世界が表現されています。
まだまだある!壇上伽藍の見どころ


えらい、まとめてのご紹介でつね…

さすが密教の聖地。あまりにも見どころが多いので、泣く泣く割愛しました
6.蛇腹路から次の目的地へ
伽藍入口から東塔東側へ続く「蛇腹路」は、高野山を龍に見立てた際に龍のお腹にあたることから名付けられた小道で、ここを通って次の目的地へ向かいます。

壇上伽藍は、奥之院と並ぶ高野山の大切な場所。歴史を感じる建物を眺めるだけでなく、今もお大師さまの教えを受け継ぐ場所として続いていることに、何より心を打たれました。

金剛峯寺、そして奥之院へ。後編へと続く…




