まるちゃんと東北地方の旅。鶴ヶ城で歴史を学んだら、白虎隊が眠る飯盛山へ。ラストは会津武家屋敷で犬と一緒にタイムスリップ。
訪れた日:晩秋(10月中旬)
1.白虎隊が眠る飯盛山へ
鶴ヶ城から飯盛山の駐車場まで約4km、車で10分ほど走って到着。
間違えて隣の駐車場に入ったけど、お店の方が説明してくれたよ
お店の優しいお姉さんが、無料駐車場の場所を教えてくれまちた
市営の無料駐車場は砂利道で台数も少ないので、心配な方は隣の舗装された有料駐車場も選択肢に入れても良いかも。
飯盛山仲見世
お土産屋さんや食べ物屋さんが軒を連ねる仲見世通りは、駐車場から歩いてすぐの場所にあります。
美味しいニオイがするのか、まるちゃんがあっちこっち興味津々
あっちに揚げたて串カツ!こっちにモチモチおまんじゅうがっ!
食べ歩きは帰りにしようね!まずは明るいうちに山頂へ向かうよ!
動く坂道(スロープコンベア)
山頂までは183段の階段を登りますが、とても珍しい動く歩道を使います。
きっぷ売り場でお金を払って、動くコンベアに乗って進みます
あっ、今さらだけどワンちゃんも行っても大丈夫なんでつか?
飯盛山は犬連れで散策できるよ!動く歩道も抱っこすればOK!
歩いて登ってもそんなに辛くはないですが、我が家はアトラクション感覚で利用しました。どのみち帰りは階段なので、行きは“動く歩道”がオススメ。
白虎隊自刃の地
山頂から右手に進み、見晴らしの良い場所に出ると白虎隊自刃の地があります。
白虎隊は会津藩が組織した、15歳~17歳の少年たちで構成された部隊。戊辰戦争(会津戦争)にて、戸の口原の戦いで負傷者を抱えながら飯盛山へと落ち延びました。そして城下が燃えているのを見た白虎隊は、武士の本分を示すため自刃しました。
鶴ヶ城に行った時に聞いたけど、城は落ちなかったんでつよね?
うん。まだ降伏もしていない。でも戻るのは厳しかったみたい…
以前は「周辺から出た煙を見て、城が落ちたと誤認して自刃した」と言われていましたが、近年見つかった資料によって否定されています。
生き残った飯沼貞吉さんの手記が見つかり、そこに「甲怒り、乙罵り、激論以てこれ争う」と書かれており、これからどうするかを議論していたようです。しかし新政府軍の壁は厚く、城に戻るにしても戦うにしても捕まる可能性があり、主君や祖先に迷惑をかけてはならぬと自刃したそうです。
武士の本分を明らかに…この言葉がとても胸に刺さりました
白虎隊士十九士の墓
志士たちのお墓の近くで、子どもたちに向けた白虎隊剣舞が行われていました。
堀内孝雄の歌が心に響く、年末ドラマを今でも鮮明に覚えています
ママの歳がバレちゃいまつ。つい昔を思い出しちゃったんでつね
年末時代劇ドラマ「白虎隊」は、幼いながらに見た覚えがあり印象に残っています。そして今この地に来て、とても感慨深いものがあります。こうやって子どもたちに知ってもらうのは良いことだし、毎年年末に再放送してくれないかなと願っています。
とても素晴らしい剣舞でした。このあとお墓に立ち寄り、この場所に導いてくれたことに感謝と、安らかに眠ってもらえるように手を合わせました。
宇賀神堂
会津藩三代藩主の松平正容が建立した御堂。白虎隊士の人形が祀られています。
白虎隊士の血痕がついた布と、蘇生した飯沼貞吉氏の写真も印象的
すれ違わない不思議な『さざえ堂』
1796年(寛政8年)に造られた六角三層の観音堂で、正式には『円通三匝堂』。
なおワンちゃんも抱っこすれば、お堂の建物内へ入れますよ
でも狭そうだし、すれ違うとき犬が嫌いな人がいたらどうしよう…
ワンちゃん達へ!そんな心配はご無用。なんと、このお堂はすれ違わずに一方通行で戻ってくる不思議な建物なんです。
戸の口堰洞穴
会津盆地へと水を引くために作られた用水路。白虎隊も命からがらこの洞窟を通って、飯盛山に来たそうです。
水に浸かって真っ暗な洞穴を通る…並の精神力では無理でつ
そうだね。心身ともに疲弊していて、さらにキツかったと思う。
酒井峰治と愛犬クマの銅像
蘇生した飯沼貞吉が知られていますが、はぐれてしまった酒井峰治もまた生き残った白虎隊の一人。道に迷いさまざまな人々に助けられますが、驚いたことに愛犬のクマが酒井を探しにやってきます。人の1億倍もあるという嗅覚が成し得たことなのか、その深い愛情に心打たれ、愛犬クマと一緒に無事にお城に辿り着けることができたそうです。
犬も愛情がある証拠。犬と人との歴史は1万年もあるから当然でつ
たしかに、人と犬の歴史かぁー。えらい深イイこと言いますな。
お土産さんを見て坂道を下り、美味しいおまんじゅうを食べました。わんこと散策しながら会津の歴史に触れられる白虎隊の眠る飯盛山は、ホントに来て良かったなと思える場所でした。
2.会津武家屋敷
飯盛山をあとにして、次に会津武家屋敷へと向かいます。車で5分ほどで到着。
会津武家屋敷は移築復元された旧中畑陣屋や武家屋敷の西郷頼母邸、会津の歴史が学べる資料館などが見どころの歴史感動ミュージアム。
なんか見るからにスゴそうでつけど、ワンちゃんは入れるの?
うん。犬連れOK!ワンちゃんと一緒に歴史感動体験ができちゃう!
なんと会津武家屋敷はワンちゃん連れOK。屋外エリアではお散歩も可能です。
でも、それって建物内はダメで外で待っているパターンでつよね…
なんと建物内も抱っこでOK!一緒に資料館なども行けちゃうよ!
チケットを買ったら順路通りにGO
チケットを買ったら左手に進み、順路通りに家老屋敷へと歩きます。
会津藩士の三男として生まれ、西郷頼母の養子となった西郷四郎。柔道を極めた講道館四天王の一人で、姿三四郎のモデルとしても知られています。
家老屋敷 西郷頼母邸
発見された俯瞰図と綿密な時代考証で復元された、会津藩の家老である西郷頼母の御屋敷が見えてきました。
あっ!お出迎えしてくれている人がいまつ!こんにちはでつ
それ人形…いや当時の人に成り切りって楽しむのもアリだよね
いよいよ御屋敷に突入!わんこと一緒に見れるなんて本当にありがたいです
あれもこれも見どころが多くて、なかなか前に進まない(笑)
息づかいを感じるほどリアルで、もう本物の人にしか見えないでつ
さて、まるちゃんに問題です。これは一体何でしょうか?
クンクンクン。ニオイからしてこれは人がチッチするところでつね
なお実際には使われていないと思うので、ニオイはしないですよー
ドラマ「八重の桜」の時も、ココで撮影がおこなわれたそうでつ
御屋敷は迷ってしまうほど広く見どころも多いです。そして目を背けてはならない、自刃の間も再現されています。
屋敷の主である西郷頼母は会津藩の家老として、松平容保に仕えました。1862年(文久2年)に京都守護職に就任した藩主に辞退を勧め、否定的な態度をとったため職を解任。蟄居という屋敷から出られない罰を受けますが戊辰戦争が始まり、家老職復帰となり新政府軍と戦います。しかし新政府軍は圧倒的な兵力と最新の西洋式の武器があり、頼母は敗戦を予想し降伏を進言。そして新政府軍が迫りくる中、西郷一家は鶴ヶ城で籠城する選択肢もありましたが、一族の人々は迷惑はかけまいと自刃する道を選びます。西郷頼母邸で21人が自決…そこには母や妻に娘など女子供も含まれています。
旧中畑陣屋と藩米精米所
県指定重要文化財の旧中畑陣屋は、江戸時代に建てられたものを移築復元。
精米所も実際に使われていたものを移築。今も動いていて驚き!
会津歴史資料館や歴史館
順不同のご紹介になりますが、資料館や歴史館の展示も充実していて見どころ。
展示は見るのに時間がかかるので、一緒に行けるのは助かります
ママは論外でつが…まるは女優さんにも負けないくらい美人犬でつ
あはは。たしかに美形だけど、ワガママでやんちゃ坊主だからな~
お土産屋さん『郷工房 古今』
最後はお土産さんを通ります。なんと!ココも犬連れOK。ワンちゃんと一緒に、ゆっくりとお土産選びを楽しめます。
背中で見えませんが、広い店内にはたくさんのお土産がありまちた
たくさんの建物と展示を見て、当時の人々の生き様を感じて、とても充実した一日となりました。さすが歴史感動ミュージアム、わんこと一緒に体験できるなんて最高すぎます!
3.まとめ
白虎隊の眠る飯盛山と会津武家屋敷をご紹介しました。会津藩が大切にしていた教えは、今でも「あいづっこ宣言」として引き継がれているそうです。最後まで戦った会津藩の人々、儚く散った白虎隊、名誉を守るため自刃を選んだ西郷一家。きっと彼らが伝えたかったものは、この会津に来ると感じることができると思います。
ぜひ皆さんもワンちゃんと一緒に、歴史と大切な生き様が学べる会津を旅してみてはいかがでしょうか。